忍者ブログ

2024.11.02
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2008.10.02
8月9月と異常に忙しかった気がしていたのですが、よく考えなくても後期授業が始まった後の方が忙しいに決まっているのです。とはいえ自分で文字をこねくり回すのと違い、人様の書いたものを後追いで検証する作業の方が、なんとなく気楽。
買いだめしてた本を読む気分的な余裕が芽生えてきたので、文庫化されてた森福都の『漆黒泉』読んでみました。

以下、作品内容に関するネタバレが含まれています。

舞台は相変わらず森福の好きな北宋、冒険活劇なのか政治陰謀劇なのか、錯綜する人間関係、謎が謎呼ぶ展開、果たして9年前に何があったのか?
そして終盤も終盤、376ページでとうとう明らかになる真実!ヒロインの死んだ婚約者はかなり重度のロリコンだった!!!
……オチがそれかよ、しょーもなー(-_-;)
いやいや、しょーもないのはロリオチであって、森福の筆力では全くありませんことよ。本当、相変わらず技倆に溢れ過ぎてて困っちゃいます。

婚約者の生前はその愛人だったという舞台女優が主要登場人物の一人なのですが、彼女が男と出会ったのは子役をしていた8歳の時。その一年後、結婚した当時は13歳だった正妻が17になった途端、男は妻を顧みなくなる……。仲が拗れまくり男が離婚に至った後、ひょっとしたら自分を後妻に迎えてくれるかもと期待していた女優は17歳になった途端、やっぱり急に邪険にされ始めるのであった。そして男は当時8歳のヒロインと婚約……。やべぇ、こいつはマジもんだ。8歳から16歳までの女の子しか愛せない真性だ。
とまぁ、斯様に衝撃的な真相が最後に待っていた訳ですが、冒頭近くの13ページ、いきなり8歳の幼女を抱き上げた33歳の男がいきなり「私はおまえの夫になる男だ」と言い出し始めた段階で、大概の読者は「ヒィ!ロリコン出たー!?」と叫んでると思うのです。これほど最初から明明白白な真実は他にない訳で、つまり「これがオチ!?」と驚かせること自体が最大のトリックだという……。毒殺の犯人の方は大分前から見当付いてたし。
そしてヒロインは17歳になっちゃったけど、婚約者はとっくの昔に死んでるので今更袖にされることもない訳で、しかも最終ページではちゃんとマトモな青年とハッピーエンドを迎えることが出来ました。めでたしめでたし。
PR
  BackHOME : Next 
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索

つれづれ wrote all articles.
Powered by Ninja.blog / TemplateDesign by TMP  

忍者ブログ[PR]